book and bread mania

-日々読んだ本の書評 + メモ集 + パンについて-

『おじさんとマシュマロ』は肉食系女子漫画!

 

おじさんとマシュマロ

おじさんとマシュマロ

 

 無事にアニメも最近終了した、この作品。

アニメが良かったので原作も気になり読んでみることに。

感想。

アニメの出来が如何に良かったか、分かる原作。

基本的にアニメは原作に忠実だったと分かりながらも、後半になると徐々に違いが見えてくる。

アニメでは重要キャラだった”でがすさん”が原作では登場しないのは意外。

そして化粧装備の若林が原作では映えているのに対し、こちらは逆にアニメでは未登場。アニメ版には各種アレンジあるのは意外だが、アニメ版にはアニメ版の良さがあり、原作には原作の良さがある。要は展開が違えど両方面白い、ということだけど。

 

作品としては、超肉食系女子の若林さんが奮闘する話。

重要ワード「マシュマロ」。

その若林さんが惚れに惚れているのが上司のひげさん(マシュマロ好き)。

マシュマロのような体系の彼はこよなくマシュマロを愛し、マシュマロの匂いに敏感で、甘い物に反応する蟻の如くマシュマロがあるとそれに誘導される。

しかし鈍感なので若林の気持ちに察せず、若林はマシュマロ餌にひげさんを釣ろうと奮闘。そんな話。

けれど若林の一途さというか、強引に見えるほどの気を引こうとする行動が見ていて面白い。まさに肉食系、超肉食で、実際に食おう喰われようとしているほど。

マシュマロ使用でしたたかにひげさんを仕留めようとする若林のやり手っぷりと言ったら堪らない。突拍子もない行動は頭のネジ一つぶっ飛んでいるのかとさえ思えるが、そこが魅力であり、その行動力に敬意を表する!と思わず感心しそうになるほどに大胆。

だからこのギャップ具合も惚け具合も面白く、まじめな顔して変態するシューリズム。

面白いので一読してみる価値はあり。

 

 

しかしこういった女子側がぐいぐい引っ張る系においてよく思う事だが、この展開やこれら行動が愛おしく面白く見えるのは、あくまでその子が”美人だから”という設定が大きいと思う。これがとんでもないドブスだったら、ただの痛い行動であり温かく見守る目は殺意の目へと豹変。肉食系女子という言葉は褒め言葉ではなくなり、言葉そのままの意味になるだろう。 

これはよくある、「病弱の女の子が恋をして~」系の話でも共通の事柄。こういった系の話はか弱い美少女と主人公男の恋愛が描かれ、脆く美しく切ない展開が繰り広げられ、最後にはヒロイン美女子ちゃんは死亡。綺麗な人が亡くなるとそれは優美華麗な思い出へと、ポケモンもびっくりの超絶進化を遂げるのだ。そして最後にはお涙頂戴ポロリ。悲しくって泣いてるのか、悲しんでいる自分に泣いているのか、わからなくなるほどに涙を摂取。そんなに涙が欲しければ、吸血鬼対策のにんにくよろしく玉ねぎを首飾りにでもすれば良い。

こういったありきたりの話に出てくるヒロイン美少女も、もしドブスだったらどうなるか?滑稽な事この上ない。「あなたに会えて良かった‥」病弱なヒロインドブスが男に告白。するとお涙頂戴の決め台詞は途端に豹変、言葉を貰った男と同様、視聴者も「なに言ってんだこいつ‥」と心の中で呟く他に選択肢はない。

「わたし、ずっとあなたの事が好きだったの!」ヒロイン勇気を振り絞っての告白は残念ながらドブス。「実は俺も‥」と告白受けた男が言おうものなら「どうやら俺はこの男に感情移入していたかのように思えていたが、どうやら勘違いだったらしい。俺は人間が好きだからな」と冷静に判断するだろう。流す涙は無駄な時間を返せと嘆く悔し涙になる。

 

別に造詣の良し悪しをこぞって比べ、悪い方を否定したいわけでも、美男美女賛美を謳いたい訳でもない。だが、端正な顔立ちなら何したって感動させられ愛され涙を取れると思ったら大間違いだと言いたい。たとえ精子は取れても、感情までは取らせないぞ!と言っておきたいのだ。

人間、美形と呼ばれど、顔の皮一枚剥げばみな同じ。

中身勝負オンリー戦とは言わないが、いざ喰ったら、嫌いな具のおにぎりでは嫌ではないか。