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book and bread mania

-日々読んだ本の書評 + メモ集 + パンについて-

不二屋ベーカリー

パン

三島にある『不二屋ベーカリー』へ訪問。

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全体的にパンは安価で『昔ながらのパン屋さん』という雰囲気のお店。

今回2個を選ぶ。

 


まずソフトフランス。

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1個65円と安い。

全長10cmほどで持った感触少し固め。

中央に切れ目あってプチパン二個がくっついたような見た目。

表面には多めに粉が降ってあり綺麗な雪化粧。

食べてみると、想像以上にモッチモチ!クラムの気泡も大小あって綺麗な発酵具合!

ここのパンはどれもが安価で正直、フニャッとした菓子パンばかりと思っていたので、こうした歯応えある生地は少し意外で、嬉しい想定外。
生地は従来よくあるソフトフランスよりは硬く、多少歯応えがあり、クラムのモチモチさは特筆すべきもの。というか、シンプルに粉の味が伝わり、それも芳醇!

不思議ときな粉のような風味が口いっぱいに広がり、生地のモチモチ感と相まってまるで餅を食べているかのよう!なかなかすごいパンで、想定外の完成度。

ここは安価なのが有名で、サンドウィッチも有名のようだけど、このソフトフランスも名物になり得るクオリティだと思う!

さすがは老舗のベーカリーで、その底力を見せつけられた心地。

ソフトフランス食べて美味しいと感じたのは実に久々で、良いパンだった。

気泡の鋭さは凄く、生地の旨みを濃く感じたので、長時間低温発酵?に思えた。

あとクラム中央は少し甘く、味は濃く感じたので、少々油脂入りなのかも。

 

 

続いてはジャムパン。残り物だったらしく、1個55円!安い!

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あまり大きくはなくて、見た目は窪みのないクリームパンのような感じ。

持った感触ちょっと硬めで劣化の感触を思わせる。

食べてみると、生地はパサパサした硬さ。

食パンを常温で外に放置した後のような食感。

気泡はきめ細かくて食パンの如く。フィリングのジャムはいちごで昔懐かしい味。

甘過ぎず昔ながらのいちごジャムで、パンのクオリティと相まって給食に出てくるようなジャムパン。至ってシンプル普通と呼ぶにふさわしいジャムパンで、まるで食べられる食品サンプル!それも昭和の給食のジャムパンだ。

とても風情を感じるパンで情緒溢れる一品。

古めかしい建物を見て言う「ここだけ時間が止まってるみたいだね」のパン版。もしくは過去から来たと言い張る少女が「証拠はこれです」と言ってこのパンを差し出してきたら、少し信じるようなパン。

 

 

ソフトフランスが想像以上に美味しかったので再訪問。

買ったのは4個。

まず食べたのが、いちごチーズパン。

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細長いパンにいちごクリームとチーズクリームが挟んである一品。

長さはあって直径18cmほどはあり見た目的にもなかなかのボリューム。

それでもお値段据え置きの120円。安い!

手に持った感触ソフトな硬さ。

食べてみると、いちごクリームの味が濃厚!チーズと合わさってまろやかさと酸味が加わり美味しい。クリームチーズのような味にいちごクリームの味、相性悪いはずもなくて安定した美味さ。

生地はもっさりとした硬さで、「硬い!」というよりは「かたい」といった印象の歯応えで、もそもそしている生地の食感はクリームによって多少柔らかくなっており万人に食べ易い硬さに。

加えていちごクリームはたっぷりで、隙間なく端の隅までびっしり入っている。

味、食感、どれも万人に申し分なく外れなくブレない安定した味。

これで120円は安い。

 

 

次、栗あんぱん。

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直径9cmほどと大きくないが、残り物として置いてあったので1個55円!

生地はやわらかくて普通の菓子パン同様。

食べてみると、栗は生地の上部の割れ目に合せて細長く入っている感じ。

中身の餡は甘め。しろあんのような見た目と味。

普遍的なあんぱん。けれど栗が入っていて少しハイカラ。 

そして安価ながらも固形の栗も少し入っていてリッチ。

表皮にあるゴマも定番ながら餡と抜群のアクセント。

シンプル印象のあんぱん。

しかし餡は隅までもぎっしりで、嬉しい食べ応え。

そして間違いなく牛乳にもコーヒーにも合うであろう普遍的な味のあんぱん。

普通の味だったが、値段を考えるとコスパは抜群。

 

 

 あとは胚芽パン(80円)とくるみロール(60円)。

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小ぶりで二つとも随分と安価。どちらも直径は8cmほど。

 

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まず胚芽パンから。

持つと小ぶりながらずっしり重量感。

食べてみると、生地は意外ともっちり。

だが驚いたのは、その味!

雑味というか、此処までワイルドな味わいのパンを食べたのは初めてかもしれない!

要は個性が強いパンなわけで、好みが分かれそうな味わい。

しかしこれこそが胚芽本来の味を感じているようで、まあ悪くない。

「本来の胚芽パンとはこの味!」といわんばかりの主張ある味で随分と個性的。

しかし此処まで個性を引き出しパンというのは実に珍しく、故に一度は食べてみる価値あると思う。

生地は柔らかめでリーンとリッチの中間点、といった印象。ながらも、トッピングフィリングなしで此処まで味が濃いパンは珍しい。

「噛み締めると芳醇な味が‥」的な意見の出るパンなどは多種多様あるが、これは一口食べるのみでガツーン、と強烈な味がする。

良くも悪くも類を見ない味の濃さ。これは凄い。

 味もさることながらその値段にも驚愕。実に安いと思う。

 

 

次にくるみロール。

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生地はやわらかくて普通のロールパン生地。

けれど一口目から砕かれたクルミが生地内にはあり、安いくるみパンにありがちな「くるみはどこ?迷子なの?」といった現象はなく、くるみはしっかり味わえる。

そしてこれも生地には独特の風味が在り、砕け散って細々とした胡桃の破片が生地に練り込んである?と思うような、くるみの深い味わいを生地に感じた。

くるみ風味がなかなかあるロールパンで、多少リッチに思えたほど。

味は普通ながら胡桃の風味が芳醇で、この価格帯ではズバ抜けているかと。

普通に美味しく、それでいて1個60円と安いので何気に凄い一品。

 

 

此処のパン屋、一見昔からどこにでもあるような町のパン屋に見えたけれど、とんでもないクセモノという印象。昔ながらのあんぱんなどは普通。けれどフィリングやトッピングなしのシンプルなパンに関しては異質。生地のみのパンは我があり癖も個性も見せ付けるパン屋。町のパン屋さんとしては珍く、貴重であり面白い。さらに美味しいのだから流石。地味ながらなんとまあ面白いパン屋さんで、そのクオリティと値段が見合ってない!

とんだクセモノのパン屋さんであり、近所にあったら通いたい。