book and bread mania

-中途半端なサウスポーによる日々読んだ本の記録 + 雑記 + パンについて-

静岡の有名人気ベーカリー『nico』

 メディアにも幾度となく取り上げられ、静岡市では有名な人気ベーカリー、

nico』さんへ訪問!

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開店は11時と遅め。

それで開店5分前ほどに行くと、既に十人は並んでいたので驚く!
今回、購入したのは4個。

 

 まずは『豆カレーパン』!

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惣菜パンの中では人気ナンバー1!とのことでチョイス!
見た目的には、直径9cmほどと小さめ。

大きめのカレーパンと比べれば、2/3ほどの大きさに思えた。

 

食べてみると、パン粉付きの衣は薄めで、油脂感少し軽い。

 一口目ですぐにフィリングのカレーにたどり着き、カレーの味としては最初スパイシーさは控えめに感じ、多少あっさりした印象を受けるカレー。

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生地の内部に膨らみはなく、空洞ないので生地とカレーを合せたそのままの食感、モッチリとした食感は良い感じ。

けれど、名称にある『豆』はあまり見当たらず、具の存在感は希薄。

中身のカレーはドライカレーといった粘り気粘度のないもので、普通に美味しいドライカレーといった味。特筆した味ではなく、普遍的に美味しい。

そして最初に感じなかった辛味は、あとからピリッとくる。

この辛さはアクセントにも後爽感にもなって良い!

 

全体的には、サイズからしてもボリューム不足は否めない。

値段もちょっと高めなので、正直まあまあな一品。

あと油脂感薄めながらも、包んでくれた紙には油が染み込んでおり、故に此処のは揚げカレーパン?

食べ進めると、豆は最後に固形のものが少しだけ存在!

カレーの量はまあまあで、食べ終えたあとにはピリッとした辛さを舌に残す。

値段は安くないけど高過ぎるわけでもないので、値段相応、

普通に美味しいカレーパン。

カレーはスパイス風味がけっこう芳醇で、手作り感あるのは良かった。

生地自体の味は普通。

 
 

次は「ミルククリーム」180円!

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一番人気のパン!ということで選び、見た目的には細長い。
直径は約16cmほどはあり、ただし横幅、高さとあまりないので全体的には小さめ。
 

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包装紙を取ると、こんな感じの見た目。
 
手に持った感触がっちり硬く、生地はソフトフランスと想像していたが、それらしからぬ感触!
けれどこの感触の硬さはリーンなパン生地なのか?と期待し食べると、
生地のクラクト硬め。 
しかしその食感はリーンなフランスパンにある”カリッ”とした硬さではなく、クッキーを食べたときのような”ザクッ”とした食感!
これが特徴的で、クラムもリーンな生地やソフトフランス生地とは全然違い、モチモチ感は希薄、寧ろパサパサしている。
 
そこでのコントラスト。
クラクト”ザクザク”にクラムは”パサッ”とした食感。
これはまさにスコーンなどの生地に似た味わいと食感であり、つまりは油脂が多めの生地に思えた。

中には自家製ミルククリームが入っていて、
その味は、甘さ強くなくさっぱりした味わい。
普通に美味しいクリームで、けれど「芳醇なクリームを味わう!」というほどには量が入っておらず。
特筆するのはこの少し独特な生地の食感ぐらいであとは普通。
普通過ぎて、拍子抜けしたほど。
しかしこのパン、お子さんなどにも気に入られていることが多いらしく、なるほど、確かにこのクッキーのような食感である生地は、子供に好かれそうではある。
けれどモチモチする従来のソフトフランスを思い浮かべ、食べると拍子抜けをくらう。
普通に美味しく、決して悪くないが、「これが人気一位か…」とつい思ってしまった。
 
このミルククリームの生地はソフトフランスのような生地と違い、やはりどちらかというと菓子パン生地寄りに思え、例えるなら「ビス生地ファボール」、もしくはヤマザキ派なら「ビス生地ナイススティック」といったところ。
あとはクリームまあまあ多い。



次に食べたのはコッペパン

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”食パン生地と同じ”とのことで選んだパンであり、1個70円と安価。
一個の重さは52g。
THE コッペパンというほどシンプルそして可愛い見た目の一品。
 

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内層。
 
食べてみると、生地は柔らかくモッチモチ!
米粉使用?と思うほどにモチモチ感は強く、感触においても生地には弾力ある。
生地の味は甘さなく雑味なしのさっぱりした味わい。
プレーンと言うだけあり至極なシンプルな味であり、これ単品では物足りなく感じるであろう味。
しかし挟むのを前提に作られているのが用意に分かるシンプルさであるので、生地の味控えめなのは悪くなく、寧ろちょうど良い。

特筆すべきはやはりこのモチモチ具合で、稚拙な例えを用いて言うなら「赤ちゃん肌の如く柔らかさ!」とでも表現する柔らかさ!
なかなか立派なモチモチ具合なので、試す価値は大いに有り!
 
 
4個目はバタール。

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長いので、カットした後の見た目。
1本240円で、直径は約32cmほど。
重さは180gで、カットして驚く、
 
 

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気泡具合がとても良い!
ここまで大きい気泡を見るのは初めてかもしれなく、
その立派な気泡に思わず度肝を抜かれた!
 
嫌が応にも期待は高まり、ハードル高くしていざ食べてみた。
すると生地はクラストがっちり硬く、表皮は雑味有り。
ただしクラストはあまり”カリッ”と感や”パリッ”とした感はなく、あくまで固さ、その噛み応えばかりが目立った。
そして表皮に振りかけたのは全粒粉?と思ったほどに、白くなっているクラスト部分に野性味ある風味を感じたのが印象的。
対してクラムのほうは、問題なくモチモチしており、そして硬かさは感じさせずクラストの硬さと良いコントラストを形成!
味としても、噛み締めると麦の風味は表に立ち、まあまあ濃厚。
けれどその味は立派すぎる気泡ほどにはものを言わす、少し控え目。
 
気泡に関していえば、東京のバゲットよりも見事だったので大いに期待したが、生地の味としては東京の物のほうが芳醇。
 
けれどこれもそれなりに生地の味はあり、しかしそれが返って中途半端でもある。
より生地の味が濃ければ、東京でのバゲットのように単品でも十分全面に出せるがそこまでこれに味はなく、逆にこのように多少味があると料理に合わせるだけといのは少しもったいなくも感じ、さらに味の調和を少々乱す可能性も。
なので決して出来の悪い出来でないバタールだけれど、立ち位置、コンセプトが中途半端に思え、完成の形に若干の不安定さを感じた。
美味しいけれど、あと一歩抜きん出れない。
そんな印象の実に惜しい一品!
 
 
このnicoさんは、かなりメディアに取り上げられ、静岡でだいぶ有名なお店!
けれど正直な感想は、少々期待はずれ。
値段高めだけれど、クオリティは案外普通。
人気No.1のミルククリームは、そのクッキー生地の様な菓子パン生地が印象的のみ。
故に、それは値段にそぐわずジャンクな味わい。
そして、”有名相応”といえるほどには味に芳醇さを感じず、それが少し残念。
どれも悪くなかったけれど、案外普通のパン屋さんだった。