book and bread mania

-中途半端なサウスポーによる日々読んだ本の記録 + 雑記 + パンについて-

6月に読んだ本からのオススメトップ10

6月に読み終えた本は36冊。

その中からオススメのトップ10を紹介!!

 

 

第10位

『あなたは半年前に食べたものでできている』

あなたは半年前に食べたものでできている

あなたは半年前に食べたものでできている

 

 あなたは半年前に食べたものでできている - book and bread mania

薄い内容が反って良い。

何故なら、人生では重要な事ほどシンプルなのだから! 

 

 

第9位

『スキップ』

スキップ (新潮文庫)

スキップ (新潮文庫)

 

 これも記事にもした本。

スキップ - book and bread mania

この季節に成ると思い出すタイムリープ物といえば、

時をかける少女”。

けれど、その一角に入り込む作品があるとすれば、これもそのひとつであろう。

高校生だった主人公の意識は突如、未来に飛んでしまう。

それも母親で中年となった自分の身体に!

その理由は分からずとも、人間であり社会人、そして親である以上、生きていかなけばならない。

急な事態に困惑する主人公の内面、情緒の描き方が緻密であり、 容易に感情移入させてくれるその文章力は、まさに”擬似VR”!

他人の人生を覗きたい。追体験してみたい。

そんな古今東西、万物共通、普遍的な願いの一端を、担ってくれるであろう作品。

変わった形ながらもタイムリープものが好きな人には、是非とも一読をおすすめ。

 

 

第8位

 『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』

文庫 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか (草思社文庫)

文庫 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか (草思社文庫)

 

 本書を読むと、生物とは如何にプログラミングされている機械的な物かと知り、ドーキンス宜しく個人の意思あっての合理的行動ではなく、その行動はあくまで種の本能的思惑からの行動、いわば個にとっての合理的主義行動であるのだと思わせる。

自由意志は備わるプログラミングを覆さない。

淘汰的視察も交えて”利己的な遺伝子”を背後に展開する主張は単純ながらも、しかし取り上げるテーマが”性”なので面白く興味を引かれるテーマが多い。

人は何故、一年中、発情期なのか?

何故人は、他者に性交を見られるのを好まず、また見せ付けないのか?

このような事は人間では当り前かもしれないが、

しかし人間以外の動物では必ずしも当てはまらず、故に、人間だからこそ疑問にさえ感じない性の事象も、他の生き物から見ればそれは異常。

つまり、ところ構わずメスに乗っかり腰を振り出すワンちゃんに我々は「下品だ」と顔を背けるが、当の犬からすれば、一年中発情期であるその飼い主様を「下品だ」と思っているかもしれないのだ。

 

 

第7位

 『落語的笑いのすすめ』

落語的笑いのすすめ (新潮文庫)

落語的笑いのすすめ (新潮文庫)

 

 ”笑い”を知る事は、”世間”を知ること。

何故なら、笑いとは、世間の常識とのギャップを笑い楽しむものだから。

故に、世間を知らずして笑いを得ず。

本書は”笑い”について様々な観点から述べ、結果新しい目線を見出してくれる。

頭の柔軟体操的な内容の本でもあり、思考の柔軟性は朗らかな感情を生み出す術を教授してくれる。

 

 

第6位

 『なんでもカロリー換算』

なんでもカロリー換算 (PHPサイエンス・ワールド新書)

なんでもカロリー換算 (PHPサイエンス・ワールド新書)

 

 「カロリー?

ああ、とにかくそれを控えれば痩せるんでしょう? 」

そんな安易さをハンマーで叩き割る一冊。

カロリーとは何ぞや?

その単位が示す量とは?

本書は”カロリー”という概念を通して”エネルギー”を細かく丁寧、そしで出来るだけ安易に解説をする内容であり、人を動かすエネルギーの正体をつかむ事、それ即ち己の燃費を知ることでもあって、効率よく体重を減らしたくば、そのエネルギーの消費率を理解し把握することが重要であり近道。

内容には太陽光発電等のエネルギーについての記述も在るので、様々ある”エネルギー”という概念に興味が在る人にもお勧めの一冊。

「人における、1キロカロリー消費の運動とは?」

その答えは本書の最初、ページ開けばすぐにある。

 

 

第5位

嘘つきアーニャの真っ赤な真実

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

 

 出会いと別れ。

そして再会。

どの再会が必ずしも幸せにつながらないのは、初恋の人と結婚しても必ず幸せになるわけじゃないのと同様?

個人の意志や思考は時の流れとともに変化する。

けれどその変化を”成長”と呼ぶかは各々の主観であり、旧友と再会を果たした著者が、彼女たちをどう思ったかは分からない。

しかし政治というものが、どれほど人を感化させるのか?

思い知らされる一冊。

 

 

第4位

ベントラーベントラー

 ベントラーベントラー - book and bread mania

優良SF良作漫画。

外星人地球人織り成す群像劇。

時折見せるハードSFらしさも良し。

 

 

第3位

『月は無慈悲な女王』

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)

 

 秀逸なタイトルが有名な本作。

しかし内容も決してタイトル負けしておらず、

構築された月社会の世界観は佇む人たちの呼吸が聞こえてきそうなほど緻密であり鮮やか濃厚。

月社会と地球政府における政治的やりとり、いざこざはは重要な点であり、読みどころの一つでありながらも、

最大の読みどころは、やはり相棒マイクだろう!

機械でありながらお茶目でウィットなユーモア携える彼は、主人公のみならず、われわれ読者もしっかり楽しめせてくれる。

なかなかページ数ある小説だけれど、小刻み良くテンポに優れた文体に、そのフラットな模写は想像を喚起し易く、故にめくるページは止まらずどんどん進む。

マイクもページ加速の一因を担ってくれているのはもちろんのこと、

 「ハロー、マン。僕の一番古い友人」

 は至極名言!

 

 

第2位

 『壊れた脳 生存する知』

壊れた脳 生存する知 (角川ソフィア文庫)

壊れた脳 生存する知 (角川ソフィア文庫)

 

 壊れた脳 生存する知 - book and bread mania

ハッとさせられる内容。

「我思う、故に、我あり」

本当にそうだろうか?

健常者にも懐疑主義者にも、疑問という一石を投じ、

波立たせるその内容。

内容としては、脳に障害を負ったことで起こる自身の変化。

それを著者自らがこと細かく、学術的知見を混ぜながら綴る本。

これを読み終えた後に見える景色は、誰もが全く同じだろうか?

 

 

第1位

 『パン入門』

パン入門 (食品知識ミニブックスシリーズ)

パン入門 (食品知識ミニブックスシリーズ)

 

 パン入門 - book and bread mania

記事にもした一冊。

パン作りをする人にはもちろんのこと、

パンに興味がある、パンが好き!という人にも

ぜひ読んでもらいたい一冊。

パンによる底の見えぬほどの奥深さ、その一端を知れる内容。

その深遠を覗き込み、逆に飲み込まれたとしても、おそらくそこまで害はないだろうから、まあおすすめ。