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book and bread mania

-日々読んだ本の書評 + メモ集 + パンについて-

格闘技の科学 力学と解剖学で技を分析!

 

格闘技の科学 力学と解剖学で技を分析! (サイエンス・アイ新書)

格闘技の科学 力学と解剖学で技を分析! (サイエンス・アイ新書)

 

 どのように撃つパンチが威力を持っているのか?

それを科学的に述べる本書は、写真で解説する格闘技の技術本と比べ説得力があり、「この様に撃つ!」といった従来の格闘技指南書と比べれば理解が容易に進み、感覚的な教えは受け取り方が千差万別だが、こと科学的となると物理の法則などの共通事項を用いるので、その理解は進み易い。

 

感覚的な指導を言語に例えるならば、相手側がフランス語で教えるのにこちら側がイタリア語しか理解できないようなもので、そこには齟齬が生じ、自らの言葉に翻訳しながら理解するしかなく、故に習得には時間が掛かる。

しかしここで用いるのが数字ならば、その数字が表す意味は万国共通。故に翻訳する手間は省け、相手の教えをスムーズに受け取れる。

こういった無駄を省いた格闘技の指南書というのは珍しく、運動=感覚、直感で行なう物と思われがちだが、その偏りは間違いで、知識と感覚、この両方を備えるべきだと知らしめる本書は、分かり易い内容もあいまって強くなりたい人にはおすすめの一冊!

 

物理的に解説する内容ながら難解をあまり感じさせず、実践に活かせる知識も多々。格闘技を見る目も変わりそうな一冊であり、物理好きな人にも良いのでは?

あとは発勁などの原理も解説していたのが印象深く、漫画やゲームでよく登場するこの技、摩訶不思議な妙技に思えていながらも、「こういった風になっていたのか!」と技の解説を読み目から鱗の心境。

格闘技の謎を解く読み物としても面白く、内容はなかなか充実。

情報量がそれほど多いわけではなかったものの、想像以上の良書だった!