最近触れた、粋な言葉。
昭和元禄落語心中の2期目、
その三話目、印象的だった粋な台詞。
それは、
相手に込み入った事情があり、
そこに踏み込んでほしくない、と相手がした時、主人公が返した言葉。
まず、「ならもう話してくれなくていいや」と言い、
続けて言った、この言葉。
世の中には言葉にしねぇ方がいいこともある。
隠し事のねぇ人間なんて色気がねぇ。
もうひとつは、
論理学者ウィラード・ヴァン・オーマン・クワインによるこの話。
あるピアニストがモーツァルトを弾いて、鍵盤を打ち間違えたことをわびたとき、
クワインが慰めるために言った、この言葉。
気にすることはない、
別の曲を完璧に弾いただけだ。
どちらも「粋な言葉だなぁ」と、思わず感嘆した。