無知魍魎
- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 文庫
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ソクラテスの弁明
無知の集団は恐ろしい!
正確な判断等皆無で、私利私欲の知恵によって動くまさに烏合の衆!
みんなの意見は案外正しい
大勢の人間の意見を集め、平均値を探れば大方その位置になる意見は正しいことが多く、参考になる!
上記の本ふたつは相反する内容であって、面白い。
魑魅魍魎ならぬ、無知魍魎とならざるよう、各個人における思想と思考による分別の重要さと、善悪の概念性の相違は何かと考えさせられるばかり…。
けれど、「ソクラテスの弁明」を読むと利他的な存在こそ稀有であり、またそうした人を背理的に覚える人が多いのもまた然りと思えてくる。快楽に陶酔する刹那的な生き方を否定するのを否定する人たちの群れで形成された社会は、はたして利他的に成り得る教育を施すのか?
興味深いものである。