book and bread mania

-中途半端なサウスポーによる日々読んだ本の記録 + 雑記 + パンについて-

印象的な言葉

最近、ある本で読んだ印象的な言葉。

 

 

 普通の女に必要なものは、頭脳より容姿である。なぜなら、普通の男というものは、思考力より視力の方が発達しているものだからだ。

 

 

上手い言い回しに、真理を突く内容。

読んだ瞬間、思わず感嘆してしまった。

 

しかし何より面白いのは、こうした真理的金言の出典が、

 

 

 

ポケット・ジョーク (2) 男と女 (角川文庫)

ポケット・ジョーク (2) 男と女 (角川文庫)

 

 この本だということ。

やはりユーモアは、人間真理をぴしゃりと正確に捉えて映し出し、

生活の叡智を与えてくれる。

 

デカルト風にいえば、「われわらう。ゆえにわれあり」のようなものだ。

神の有無となれば議論は平行線だが、ことユーモアに関してはその存在はまごうことなき普遍性を帯びている。すると、ある意味、神とはユーモアとも呼べるかも。

 

本書は他にも印象的かつ面白いネタが多く、

 

 

ジェーンがディックに言った。「あなたは、以前に、この私こそあなたの世界のすべてだっておっしゃいましたわ」ディックが言った。「ああ。でも、あれからずいぶん地理を勉強したからね」。

 

 

これや、

 

 

 

「男の人に何かを言っても片方の耳に抜けてしまう」と女が言った。

「女に何か言うと」と男がすかさず言い返した。「両方の耳から入って口に抜ける」

 

等といったジョークは短いながら秀逸!

 

 

 

あと本書に載せられていて、特に好きだったジョークがこれ。

 

 

キャロルが友達のうわさ話。

「起きぬけの彼女の顔ときたらそれはもうメチャクチャ。あるとき、ゴミ回収車の後を追って行って『もう遅いかしら』って言ったら『まだ間に合う。早く飛び込め』って言われたそうよ」。

 

 

 

文明がユーモアを包括しているのではなく、

実は、ユーモアが文明を包括している、のかもしれない。

 

要するに、ペルソナお面をかぶった人たちが営む文明と言うのは、

お面のズレをいつも気にしながらも、仮面の下では独自性を示す変顔をしたがっている。

だから人間関係で感じる疎外感と、生じる他人へ思う”ズレ”の認識は、

おそらく素材そのものが違っているのだ。

そこでつい気になった”ズレ”を注意しようものなら

「常識がない!」と憤慨されること請け合いで、相手が築き上げてきたものを咎めるのは注意が必要。

もしくは「そうかね…」と言って気まずい雰囲気が流れ、

相手はそそくさと髪の毛に手を当てるだろう。