恥知らずのパープルヘイズ
原作を読んでいる者ならば、思わずニヤッとしてしまう小ネタが満載。
バトル部分があっさりし過ぎている感があったものの、それが逆にテンポ良くなっていたりする。
なので読みやすい。スイスイ読み進められる。
小説だが、まるでバキを読んでいるかのようにページをめくる手は早かった。
オリジナルの登場人物も独特の個性があってジョジョらしくて良い。登場人物が多過ぎず、ごちゃごちゃしていないのもべネ。
彼らのスタンド能力も原作の設定に上手く沿っていて、読んでいて違和感ないのは素晴らしい。展開としては、思わず原作ファンでは「えっ?」となる物も持ってくるが、その辺りの自体の回収の仕方も上手い。読んでいる最中は「色々と盛り込み過ぎでは?」と思うが、その思いは杞憂に終わる。
あとはやはり、フーゴの心理模写。
フーゴの葛藤、その原因について。上手い所をついていたと思う。
彼があのときにとった行動の理由、それがこの作品を読めば少なからず理解できるだろう。
そして共感も。
ジョジョ番外編、オリジナルの作品ながらも、作者のジョジョ愛が十二分に感じられる。思いのほか楽しめた。なかなかの良作。
フーゴのその後が気になっていた人は、読んでみて損はないのでは?