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女と男 ~最新科学が解き明かす「性」の謎~

 

女と男  ?最新科学が解き明かす「性」の謎? (角川文庫)

女と男 ?最新科学が解き明かす「性」の謎? (角川文庫)

 

『一目惚れ』は侮れない!

 

 この本は、

男性が女性に惹かれるポイント、

女性が男性に惹かれるポイント、

について、実験結果を交えて解説してくれる。

 

男女では問題を解く際、活発的になる脳の部位が異なるという実験結果は興味深い。

あと「女性は地図が読めない」というのも古くからの「あるある」だが、それは単に“男女で地図の読み方が違う”という実験結果は少し意外で、この事はより一般に知れ渡ってもいい事では?と思えた。

地図の表記の仕方によっては、”女性は男性以上に地図を読める”とのことだから。

 

 

人が恋に落ちるメカニズムについての記述も興味深い。人が恋に落ちると反応する脳の部位は“腹側被蓋野”と“尾状核”であり、これは古来に発達した脳の部位。

だから恋とは、知的というより原始的、衝動的な行動といえそうだ。

そして恋に落ちると“”ドーパミンが出続ける状態になり、それでハイに感じる。

まさに恋は人が人に及ぼす“麻薬”だ!

 

これを読めば男女間による意識の差異。

その溝が縮まるのは確かで、おすすめ!

人間の恋も、大部分は脳、ホルモン、遺伝子に支配され支配されている。

それを知る事ができる。

しかしいまだ恋のメカニズムには分かっていない事も多く、だからこそ良いのかもしれないけれど。

 

海外の実験結果では、男性が女性を選ぶ際、気にするのが『ルックス』という答えが大半だったのに対し、女性の場合は『匂い』だったというのは少し意外。

その上で、

男性が女性を選定する際、“腰のくびれ”を見て決めている、という科学的エビテンスは興味深く、納得がいった。

 

そして、夫婦関係について研究している教授が述べる

“理想的な夫婦関係”とは“良好な友人関係”とのこと。

 

 

 

男という姓を決める“Y色遺伝子”、それが消滅しつつあるという見解は衝撃的であり、また同時に面白くもあり興味深い。

 

プレイリーボールという品種のねずみは、一夫一妻のスタンスを取り、ねずみの中でも珍しく、とても家庭を大事にするねずみだという。

この“家庭を大事にさせる遺伝子”を追求すれば、浮気症の男を改善される事ができるかもしれない。

何よりこのねずみのことを想像すると実に微笑ましい、マイホームねずみだ。

 

本書には、離婚危機にある夫婦の会話における問題も指摘しており、男女間の意思疎通における失敗、要は口ケンカの解消法も教えてくれる。

その教授が述べていた「経験則でなく、科学的論拠のある、しっかりとした男女の違いを教わり、学ぶことが大切」といった趣旨のことが印象的。

まさしくそうだと思うと同時に、男女間の喧嘩では原始的な違いによる争いが多いな、と思う。男女間の溝は実に複雑なように見えて、実際はそこまで深くもない。

各自の勝手な意識が複雑そうに見せているのだと思う。

人間を支配する感情というシステムは、元をたどれば単純であったりする。

それでも完全に操れないのだから人間は未熟だが、それだからこそ未曾有湯の自体に対応が出来、面白いのだと思う。

 エラーから進化は起きる、のかもしれないのだから。

 

 あととても大事な事は、『性欲』と『恋欲』は違うということッ!

この本を読み、それを知った。