リトルマーメイドの石窯焼きパン
チェーン展開するベーカリー『リトルマーメイド』。
その一部店舗で販売しているのが、”石窯焼きパン”。
”石窯”といえば、従来のオーブンとの違いとして、
”輻射熱”が優れているのと、”熱蓄積”が高いことが知られている。
要は、熱の伝わりが良く、高温短時間により
”パリッ!モチッ!”
というふうに、焼きあがると言われている。
そんな石窯。
理論では分かっていても、石窯パンを食べるという機会はあまりなく、どんなものだろうかと買ってみた。
まず、石窯玄米ロール。133円。
ぷっくり丸く大きい見た目で、直径は13cmほど。
1個の重さは88g。
手に持った感触としては、菓子パンほどではないけれど生地はソフトフランス程度には柔らかい。油脂入り?
内層。
思ったより気泡は小さい。
よく捏ねた後には、それほど長時間は発酵を取っていないのでは?と思える気泡具合と中身。
食べてみると、生地は柔らかい。
”少し硬めのバターロール”というほどには柔らかく、
そして思いのほか強い甘みがあって驚く。
糖類入りを思わせる甘みであり、しかし玄米らしさも少々含有。
生地における少々癖のある風味。
それが玄米の風味だと思うけど、その味は生地の油脂味と甘味に随分おされ気味。
甘味と共に、バターのような油脂の風味も強い。
故に、とても万人向けに作ってあるという印象。
”柔らかく、バターのような風味があり、そして甘い”。
まさに日本人の三大好みを含んだようなパンであり、しかし健康に良いとされる玄米の要素はその分、希薄に感じた。
石窯らしさ?
クラストは別段カリッとも、パリッともしておらず、よくわからず。
次に買ったのが石窯ライ麦粒ロール。
これも133円。
大きさは玄米ロールの方とほぼ同じで、1個の重さは86g。
驚いたのはその内層で、外観ほぼ玄米ロールと同様なので、内層も似たものかと思いきや全然違う!
こちらは気泡が荒く、そして大きいので良い感じ。
気泡に期待し食べてみると、味の面でも驚く。
味も玄米ロールと随分違い、尖った甘さは無くほのかな甘み。
油脂感も薄く、バターのような風味も感じない。
素朴な味わいのパンで、噛み応えある程よいモチモチ具合。
ライ麦風味はそれなりにあり、
その味は濃過ぎず、薄過ぎず、食べ易いライ麦の濃厚さ。
このライ麦粒ロールの場合は、ライ麦粉の使用率が万人向けと言った印象で、味、食感、甘さは多少リーン寄り。
なので、玄米ロールと比べると粉自体の味は幾分も分かり易く、モチモチとする良い食感には粉の味が添付され、噛めば噛むほど味が出てきて美味しい!
なので、個人的には 玄米ロールよりも、石窯ライ麦粒ロールの方が随分と好み。
小麦本来の味、素朴な味を楽しみたいなら”ライ麦粒ロール”。
甘くバター風味あり柔らかいパンが食べたいと言う場合には”玄米ロール”。
といった印象。
正直、どちらのパンも ”石窯焼き!”というほどの違いや印象は受けず、言われなければ分からなかったと思う。
けれどライ麦粒ロールは思いのほか美味しかったのオススメ!!