book and bread mania

-中途半端なサウスポーによる日々読んだ本の記録 + 雑記 + パンについて-

あけましておめでとうございます

本年もよろしくお願いいたします。

 

新年の挨拶はここまでとして、後は書きたいことを書こうかと。

 

去年も友人知人と度々哲学のような話をしたんだけど、たまに「人生の意味とは?」といったテーマになることがある。

友人の場合は盛り上がったりするんだけど、知人の場合は隠れて辟易することもしばしば。


そんな折、最近この質問に対してはこんな言葉を想起した。

 

「アートとは何か?」

 

これに関する答えは実に千差万別で、何故ならアートに答えはないから。

アートとは前提に縛られず、意味として広がりを持つものである。

そんなことを主張する論文もあるそうで、だから「アートとは何か?」と尋ねられれば最終的にはこう答えることになる。

 

「アートは、アートでしょ」

 

この現象には実は名称がある!

それが「アートートロジー」。

個人的には、聞いてなるほどと深く納得。

意味は言葉通り。
「アートはアートである」ということだ。*1

 

でだ。

このアートについての話から、最初の疑問に対する新たな回答を得たってわけ。

 

「人生の意味とは?」

 

これは「アートとは何か?」と実際にはほぼ同等の質問なのかもしれない。

人生にも明確な意味や定義なんかは、ない。
だから

 

「人生の意味とは?」

 

と聞かれ、万人が納得できる答えを求めれば「人生とは人生である」になるだろう。

去年のうちはこうした疑問に対して「人生とはマクガフィンでは?」と答えるようにしていた(ここでいう「マクガフィン」とは「人生の意味とは?」に対する答えであり、「人生の意味とは?」の追求それ自体を意味づける存在になるのではないかと言う意味であって細かい説明を省いて言えば「それは動機であり、それ自体には意味がない」ということ)のだけど、今回帰省し、実家で文藝界のアート特集を読み直したことで気付けたわけだ。

 

なので「人生の意味とは?」という問いが「アートとは何か?」と同様の形式に成らざるを得ないのであれば――

”人生” とは ”アート” なのかもしれない。

 


あと年末観たアニメでは『アキバ冥途戦争』が非常に素晴らしかったため、時間があれば感想をまとめるつもり。

この作品はシナリオが特に秀逸で、この時期のほかのアニメに比べて頭ひとつ抜きん出てた印象(と言っても秋アニメそこまで観てないけど)。

*1:この言葉にはウィトゲンシュタインが怒りそうではある