book and bread mania

-中途半端なサウスポーによる日々読んだ本の記録 + 雑記 + パンについて-

ダンケルクの4DX版を観てきた!

クリストファー ・ノーラン監督の最新作であり、

ただいま絶賛公開中の映画『ダンケルク』を観てきた。

 

行った劇場では4DX版もやっていたので、

ならばとそちらを選び、4DX初体験!

 

感想として、まず映画自体について。

端的に言って「その迫力に気圧された!」

それは想像以上に生死をめぐる場面が豊富だったためでもあり、映像としての圧巻さを存分に感じたのはエキストラの数が膨大であることによって。「これぞ戦争!」といったテンプレ的な雰囲気こそ上手に醸し、逃げることに一辺倒であるのもリアルさを感じさせては感情移入をさせ易い。

戦闘機のシーン等はよく出来ていて大いに迫力あり見所のひとつ!

爆撃や銃撃なども同様。どれも迫力ばかりが強調されて休み暇なく怒涛の追撃に見舞われ迫力ばかりが前面に出ては、まさに迫力依存の荒波だ。

 

なので、この映画はぜひとも映画館で観るべき作品で、おそらく家庭で見ればその魅力は半減もしくはそれ以下で、巨大な映像と反響するスピーカーあって栄える作品。

  

あと、この映画の批評として「この映画、評価が難しい…」というような言葉があったら、それは「この映画、期待したほど面白くなかった…」と同意語とみなしてほぼ間違いない。

ちなみに自分の場合は、「この映画、評価は容易い」であって、それはつまり「この映画、普通に面白かった!」なのであしからず。それでもあしを運ぶ価値はあるかと思えたので、迷っているなら背中をぽんと一押し、お勧めしようと思う。映画館でこそ価値のある映画は、やはりそのうちに見ておくのが得策かと。

 

 

次に、初体験であった4DXについて。

最初、「4DXはこんな感じですよ」としたデモ映像が流れて、そこで椅子はがんがん揺れるし、目の前からミストが噴出すとで「なんだこれ!すげえ!!」となる。

 

それから映画が始まり、起伏の乏しい場面では基本、ゆったりと動く。

激しいシーンとなれば連動して椅子が左右に揺れ、こうした物の対比としてはディズニーランドのスターウォーズぐらいしか記憶にないが、それと比べると多少穏やか。といってもなかなか左右には激しく揺れ、そして銃撃などにあわせては風圧?のようなものが吹き付けられ、それも後部から。なのでその都度、「撃たれた!」的な感覚になって楽しめる。また水しぶきが上がるシーンでは当然のようにミストが噴出したりして臨場感を高め、さらにスクリーン前方、爆撃シーンでは実際に煙が上がる演出もあって「凝ってるなあ…」と思わせた。

あと椅子には振動を与える機能もあって、しかしそれほど強くなく微弱気味であって、たとえるならマッサージチェアの弱ぐらい。それぐらいの微振動が背中にあてがわれ、なるほど気持ちが良い。となってしまうことも。とすれば、疲労困憊の時には厳禁であって、おそらく眠くなる。というか、実際少し眠くなったのは事実であり、老人ならば良い昼寝空間!となるだろうこと請け合いで、寧ろ「仮眠映画館って、作れば需要あるんじゃないのか?」とさえ思えるほどの睡眠を促す効果が大。

 

と眠くなっても、この映画の場合はその後に「銃撃どーん!」「爆撃どーん!」となっては椅子が揺れ、背中が叩かれるように振動し<このときの振動は微々としたものでなく、軽く背中を叩かれるような衝撃>、ミストかかって「まるでディストピア世界の目覚ましだな…」なんて目が覚め、映画に集中できるので問題なし!

 

結論としての、『ダンケルクの4DX版はどうなのか?』としては、

悪くないと思う。むしろ良い!おすすめ!!

これが初の4DXのため、ほかの映画とは比較できないが、それでも想像していたように結構はげしく椅子は揺れ動き、ミストは出るは煙は前方に上がるは、風圧で銃撃された疑似体験は出来るわで、普通に見るよりかは絶対に楽しめたのは間違いない!

 

ちなみに4DXの場合、今回は通常料金にプラスで千円。

それを「高い」と思うか「安い」と思うかは、戦争における善悪と同じく人それぞれ。

自分の場合は期待以上に楽しめたので十分に元は取れたといった印象。

 というか、迫力満点の映像に疑似体験的な装置となれば、それは遊園地のアトラクションのようなもので、わざわざ遊園地に行ってアトラクションに乗る、ということを考えれば、この値段設定は十二分に適切、いいや寧ろ安く思えるほどだ!

 

だって冷静に考えれば、少し高い飯としたって容易にこの映画代を軽々越え、体験型娯楽として比較すれば風俗などはその何倍か!

それでも「風俗はまあ安い」として「4DX版は高い!」とする声もあるのも当然で、

この映画で深く受けた印象、「価値などは人それぞれ」ということであって、

本映画はドイツ軍からの敗走側を描いた作品であって、ドイツ軍の戦闘機は悪魔であり、しかしドイツ軍からすればその戦闘機のパイロットは英雄。正義である。

イギリス・フランスからしての悪魔が、ドイツでは英雄であって、その逆も然り。

すると戦争の悲惨さや命の尊さなど同時に、”価値観”というものの根拠のなさと信憑性のなさを思わせ、要は「歴史は勝者が語る」の真実味を感じさせては感慨深くなる。

たとえ、双方が同じ色を見て感じようとも、そこでは同じ景色は見ていない、ということだ。

ここでは何が言いたいかというと、結局は価値観など千差万別。

戦争においてだってもちろんそう。勝てば官軍、負ければ賊軍。

双方に、双方の正義があるのだ。

なので4DXは個人的には十分お得に思えるが、それでも「値段が高いよ!」という人へ無理にお勧めする気はない。つまり、そうした人にとっては、風俗こそ正義なわけだ!

 

 

 

あと、この映画の感想について少し見て回り、思ったこと。

助長にするのも厄介なので一言で。 

「この映画は、穿った見方をする作品じゃない」